Better Humans, Better Dogs !
「ここに来ると、なぜか犬が走り回る」という話を時々耳にします。たぶんそれは、当園の地面に秘密があるからだと思います。いや、別に秘密じゃないんですが、この園を作るときに、あまり地面を平らにしなかったんです。お金がないのと、面倒なのと、いろいろ言い訳めいたことも言えるんですが、一部は「あえて」そうしているという側面もあるんです。平らじゃない方がいい、っていうことです。かといって、あんまり凸凹では勝手が利かなくなるので「いい加減」な凸凹。そこにセンチピードグラス。小石も結構ゴロゴロしてる。
人間は靴を履いてしまっているから良く判らなくなっているけれど、地面は、生き物と大地の接点なんですよね。時々、裸足になってそこらを歩いてみれば判る。「あー、確かに地球とつながっている」っていう感覚。でもこれ、真っ平では何にも感じないんですよね。ちょっとゴツゴツしていたり、草がチクチクしていたりするくらいがいい。
そういう足裏からの刺激がビンビンと脳に伝わる。僕たちの世界はあまりにも平坦すぎる。本当はもっと凸凹がいい。凸凹だった。水溜まりもあった。ぬるっとしたり、変なにおいもしたりする。あっ、風が吹いてきた。五感が刺激される。何かが内側から目覚めてくるような気がする。
きっと犬たちは僕たちよりずっと自然に近い。なのに、あまりにも平坦な生活圏に閉じ込められている。そこを少しでも打開したい。きっとみんなのびのびできる。ぼくたちも素足になろう。駆け回る犬たちのように。
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